★帯広駅前発800の高速バス「ポテトライナー」にて札幌へ。祝日の始発便ともあって帯広から札幌に日帰りで出掛けようという人で、バスはなかなかの盛況振り。十勝側の天候は晴れで、よく霧や雨に見舞われる日勝峠越えも視界良好。眼前に広がる雪に染まった日高の山々もはっきりと全容を現している。日勝峠を越えてすぐに沙流川の源流が現れるのは毎度のことながらちょっと驚きで、いずれまたこの川に沿ってゆっくりと辿ってみたいと思う。

日高町に入って天候は曇りに変わる。道の駅樹海ロード日高の前で運転手が交代し、引き続き国道274号線を走る。占冠村を掠めて穂別町に入ると、所々に「ホッピー」という看板が現れる。穂別町から発掘された古代生物「ホベツアラキリュウ」の愛称なのだが、まだ実物を見たことが無い。我ながら日高は手薄で、通過するばかりではなく、一度はきちんと訪れてみないといけないと思う。

JR石勝線の楓駅を左手に見ると間も無く道東自動車道・夕張ICに到着。ここからは高速道路経由なので特に見るべき点も無し。12時少し過ぎ、ほぼ定刻に札幌駅前ターミナル到着。旧札幌駅の敷地にJRタワーと大丸百貨店がこの春オープンし、駅の雰囲気も随分と変わったように思える。

バスを降り、まずは大丸に向かう。レストラン街にお気に入りの寿司屋「すし善」の支店が入ったとの情報を得ていたからである。ちょうど昼食時ともあって、レストラン街はかなりの混雑であったが、寿司は客単価が高いとの先入観があるのか、他の店ほどは混雑していない。品書きを見ると昼の定食は1000円からとなっており、すし善にしては破格の価格設定である。最高価格である東京店などは昼でも3500円からであるから、単純に価格比で言えば3.5倍ということか。ただ、この大丸店は客層を考えてカジュアルだが質は落とさないという方針で、事実セットメニューの内容も東京店は勿論、本店とも明らかに違うし、同列に扱うべきでは無いのだろう。とは言え、この大丸店でもお好みで握って貰えば質は同じな訳で、まずは初夏限定の2000円のセットを頼んで、お好みを追加することにする。左右の隣席の男性も同じようにお好みを追加していたが、何を頼むかで人となりが顕れるように思えるのだがどうだろうか。どのネタもすし善らしく素晴らしかったが、この店で初めて見た「元祖とろたっく」(トロと沢庵と大葉と山葵の巻物)と、捌きたてのホタテを塩で食べさせる趣向が印象に残った。最後の定番・山葵巻はもう少し辛みが欲しかったが。

JRタワーは所謂ショッピングタワーで、北海道の人ならともかく、観光客には余り有り難いとは思えないのだが、このタワーのトイレがなかなか面白いらしく、ちょっと覗いてみることにする。だが、6Fの子供用トイレがおもちゃ箱のようなカラフルなデザインである以外はさして面白いとは思えない。しかし、このタワーの「珍しいトイレ」の目玉は38階の展望室「T38」にある眺望トイレにあるのだそうだ。膝の高さまでガラス張りになっているトイレからは、札幌の北東側の眺めが一望出来るという次第で、またこれが恐らくは「逆も然り」という次第で、向かって左側の「完全開放」な位置は、好んで向かう人よりは無意識的に避けてしまう人の方が多かったように思う。札幌は生憎の曇り空でタワーからの眺望は余り良くなく、6Fのチケット売り場では液晶ディスプレイに展望室からの映像を映して「曇天で視界が開けませんが、それでも上りますか?」と一々確認していたぐらいだったため、恐らくは展望室も休日にしては入りが良くなかったのではないかと思うのだが、トイレ見物が主目的な私にはそんなことは全く関係無い。しかし、トイレ見物を目的に展望室への入場料900円を払うというのも、我ながらどうかと思う。

・JRタワー「T38」
http://www.jr-tower.com/t38/index.html

大通のロイズにてコーヒーで小休憩し、実家への土産を少々買う。新商品の「アロマチョコレート8種」「ドライフィグ」「ガレットブルトンヌ」に加えて「プチクルマロチョコ」と「フレーク」、それに「ピュアチョコレート」「バトンクッキー ヘーゼルカカオ」。考えてみればこれでも結構な数である。

中島公園近くのビジネスホテルにチェックインし、地下鉄で菊水に出て、比較的新しいマイクロブルワリー「クロスロードブルーイング」へ向かう。ここは2Fのパブで日替わり3種を飲むことが出来るのだが、1Fの売店では別のビールを売ると言う仕組みになっている。今日の日替わり3種は「アメリカンライトエール」「りんごの発泡酒」「小麦のダークエール」で、お試しセットで一通り貰う。が、どれも今一つ気に入らない。通常は出さないという1Fで売られている持ち帰り用ビールを無理にお願いして、下から持ってきて貰うことにしたのだが、ここで問題が発生。パブの常連らしい水商売系のケバい酔っ払いの女が、マスターが下に降りたかと思うと途端に因縁を付けて来た。無論無視したのだが、気分的にかなりのマイナスに響いたのは当然で、正直あのような客が常連にいる店など二度と行くまいと思う。持ってきて貰った2本のうち、「ダーク」はともかく「ジャーマンライトエール豊平峡の湯仕込み」はなかなかの出来だったというのに、残念なことである。店と言うのは店側の人となりも重要であるけれど、同時に「常連」と呼ばれる人間の質も問われるのだ。実際、YHなどでも「常連が蔓延っていて雰囲気が良くない」などの問題があったりするが、事態はこれと全く同じことである。もしそれでも敢えて行ってみたいとおっしゃる方がいらっしゃるのなら、私と同じように絡まれないのを願うばかりである。

ホテルに戻り早々に就寝。明日は地下鉄の始発で札幌駅に出て、新千歳空港から関西空港に飛ぶことになる。

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