★4時過ぎに起床して日高町経由で占冠へ。占冠からは道道136号線経由でトマム方面に向かい、途中にある「不思議な泣く木」を見学。道路改修の度に切り倒そうとすると不思議なうめき声が聞こえて切り倒せなかったという曰く付きのこの木、確かに木の表面に「切り傷」のような跡があって、どうやらその話も嘘じゃないんだなと妙に感心してみたり。そんなことを思いながらぼんやりしていると、なんだか目の前の樹の精霊に凝視されているような気がしたんで、程々にして退散。

★かなやま湖畔キャンプ場の程近く、鹿越園地・ラベンダー園へ立ち寄ってみる。ラベンダーの絨毯越しにかなやま湖が眺められて実に素晴らしい風景。普通咲きのものでも既につぼみの状態になっていて、上富良野辺りよりも少し早めの開花なのかも。白っぽく見えるのもあったけれど、こちらは遅咲きのものだそうで。その後、道道253号線経由で麓郷へ。このルート、麓郷の丘をアップダウンを繰り返しながら抜けていくもので、北海道らしい雄大な風景が展開する。予想していなかっただけにこの景観には感動。

★麓郷からニングルの森へ。林道入口から奥に行くにつれて道が悪くなってきて、我が車には少々荷が重い林道ではあった。ニングルの森駐車場にある入林届けに記帳し、原始ヶ原・富良野岳の表示に従って入林。登山道に入るとすぐに林間コースと滝コースに分かれる。入口の案内には林間コースは初級、滝コースは中級となっている。「級」はともかく、今回は数々の滝を眺めるのが主眼なのだから、右手の滝コースを選ぶ。

滝コースは布部川に沿って延々と遡っていくもので、川幅が広いところでは河原を歩き、瀬が迫ってくると山中の高みに逃げ込むという次第になっている。流れが激しいせいなのか、河原の石は軒並み巨岩だし、高みを越える場所は急登・急降の連続だしで、正直少々甘くみていたせいもあってか、予想外に消耗してしまう。その代わり、滝の眺めは何れも素晴らしく、苦労しただけのことはあったかと。一つ目の銀河の滝は判然としなかったけれど、2番目以降の不動の滝、錦糸の滝、三段の滝、二段の滝、蒼天の滝と次々に見事な滝が現れる。が、それから次の滝までが結構距離があって、道も荒れてきてなかなか苦しい。幸い、登山道を示す赤テープがうるさいほどの密度で貼られているので道に迷うことはないのだけれど、行けども行けども遥か先まで赤テープが見えていると少々凹む。そうこうしながら漸く登山道の分岐点に到着。まずは分岐点を直進して、再奥に位置する赤岩の滝を見学する。この滝は文字通り岩の色が赤茶色をしていて、幅の広さもあって相当な迫力。まさにこれだけの為に原始ヶ原・滝コースを選んでも後悔はしないと言っても過言ではないほどの見事な滝。暫しぼんやり眺めてから登山道を引き返し、先程の分岐点を右折して川から分かれ、山中に分け入っていく。分岐点からすぐに勝竜の滝が現れる。赤テープは滝の流れの対岸に一気に飛んでいるので、かなりの早い流れの中の飛び石を見つけては次を探し…の繰り返しで何とか対岸に渡る。そこからはかなりの急登で、展望も開けないこともあってなかなかキツい。が、それを登り切ると一気に別世界が。広い湿原にぽつぽつと生えている針葉樹。背景には富良野岳と前富良野岳の威容が。ここが高層湿原・原始ヶ原。原始ヶ原の様相は、去年訪ねた表大雪・愛山渓近くの松仙園や、美深の近くにある松山湿原に非常に雰囲気が似ていて、成程北海道の高層湿原とはどれも同じような雰囲気なのだなと妙に感心する。

通常はここ原始ヶ原から高層湿原を眺めつつ引き返すのが普通なのだけれど、まだ余力もあるので、指導標に従って原始ヶ原の最奥・五反沼を目指すコースに進む。が、コースに入ってすぐに後悔。今まで赤テープの数に甘えていた訳ではないのだけれど、このコースに入った途端、急に赤テープの頻度が激減。更にコースの大半が薮漕ぎになってしまい、ルートがさっぱり分からない。直感的にこれは拙いと感じたのですぐに引き返しに掛かったのだけれど時既に遅し。今回は背丈ほどの熊笹のブッシュの中でロストしてしまう羽目に。何とかもとの道には戻れたものに、このおかげで、肉体的にも精神的にもかなりのダメージを。

帰途は林間コースを戻る。初心者向けとは言うけれど、勾配はかなりキツくて、こちらも結構疲れる。原始ヶ原から急降して広原の滝を掠め、再び急登し切ったところで作業道跡に出る。流石は作業道とあって、特に観るものもなくてちょっとつまらない。つまらない割にはアップダウンがかなりあって、決して楽は出来ないのが何とも。途中にある天使の泉という水場だけが唯一のオアシスかと。

★上富良野から白金に出て、手作りハム・ソーセージの店「歩人」で早めの夕食。注文したのは20種類以上のハム・ソーセージがセットになった「Sセット(スペシャル)」と、ソーセージの生地をパンに塗って焼いた「薫人(かりっと)」。Sセットはかなり量が多く、私でも少し多いかな?と思えたぐらいなので、普通の方は何人かでシェアするか小さめのセットを選ばれた方がよろしいかと。

★本日の宿泊は、吹上温泉・白銀荘にて。

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