北海道放浪記 〜5日目〜
2003年7月9日★大雪高原温泉方面へ向かう林道を数キロ進み、ゲートのあるヤンベ分岐に到着。ロックされている筈のゲートの鍵が開いていて、少々拍子抜け。誰かマナーの悪い人間が閉めずに行ったらしい。ゲート通過後、改めて鍵を掛けておくことにする。石狩川源流に沿って林道を走り、かなり経ってから沼の原クチャンベツ登山口に到着。結構な数の車が停まっていて少々驚く。登山口にはバイオトイレなるものが設置されていて、オガクズと排泄物を混合させることで水を使わずに分解するというもので、攪拌の為に「自転車風のペダルを漕ぐ」ことになっているのが面白い。
準備を整えて、沼の原高層湿原に向かう。クチャンベツ登山口の入口から程なく1回目の徒渉。丸木橋を越えるのでなかなか楽しい。林間を少し歩いて2回目の徒渉。こちらも丸木橋でやっぱり楽しい。2つ目の橋を越えた辺りから本格的な登りに。流石は湿地帯の直下にある登山道だけあって、土質は粘土質なので登山道そのものが極端に抉れているのが特徴的。利尻山の登山道も酷いと思ったけれど、ここクチャンベツルートは輪をかけて酷い。膝ぐらいまでの深さの溝になっているところに、直径数十cmにも及ぶ巨岩がゴロゴロしていて、歩き難いことこの上無い。しかも文字通り壁面を這い上がるかのような急登が連続して、これはキツい。これでも数日来の晴天が続いているせいで路面が完全に乾いているから、言わば「最高のコンディション」な訳で、雨でも降ろうものなら「どこが登山道か判らない」凄まじい状態になるらしい。
急登を終えてもまだ登りは続く。ひたすら登り詰めたところで漸く木道が出てきて、ここから沼の原湿原の始まり。800m程木道を歩くと急に展望が開けて、湿地帯の池沼群越しにトムラウシの威容が一気に迫ってくる。思わず歩くのも忘れて風景に見とれる。ここまでの登りは正直かなりキツいものがあるけれど、この絶景と較べてしまえばそんな苦労は何でもない。木道は沼の原湿原の中を延々と走っていて、どこから見てもトムラウシから十勝連峰の姿が美しく見える。今回はトムラウシも十勝岳も登らなかったけれど、正直なところ山は下から眺めるのもいいよな、などと思わなくもなかったりする。特にトムラウシが美しいのは、キャンプ指定地にもなっている大沼から眺めたもの。生憎、風が強くて残念だったのだけれど、無風状態ならは沼に映るトムラウシという絵も期待出来そう。水質環境の悪化で幕営は勧めないとどの登山ガイドにも書いて有るけれど、実際にこの大沼に来てみたら(晴天ならば)誰でも是非一泊してみたいと思うのではないかと思う。
沼の原湿原がどこまで続いているのか、木道が尽きるポイントを探してどんどん進んでいくと、漸く急勾配で降りていく坂に到着。どうやら湿原はこの付近までらしい。が、この勾配を降りて暫く行けば「五色の水場」が有る筈。五色ヶ原までは行く気力がないけれど、「水場」と聞けば行きたくなるのが私の特徴であって…とにかく行くだ行ってみることにする。思いの外に小さな水場で少々拍子抜けだったけれど、水そのものは清冽で美味。
湿原に別れを告げ、再び急斜面を降りる。登るのもキツかったけれど、降りるのも大変な斜面で、地面が濡れている状態だと下りの方が遥かに危険かも知れない。それでも一度通った道を下るのはやはり速くて、11時半には登山口に到着。総歩行時間5時間半、まぁ私にはこれぐらいがちょうどいい。
★クチャンベツに別れを告げ、糠平湖まで南下して今年2度目のタウシュベツ川橋梁へ。糠平湖の水位はかなり上がっていて、橋の半分ぐらいまでは水に浸かった状態。本来ならば「眼鏡状」に見えるぐらいの水位なのだけれど、生憎風が強くて波立ちが激しく、映り込みがはっきりしないのが残念なところ。しかも多客期を前に「橋に上らないで」との看板を新設してあって、これでは立ち入ることが出来ない。然らばと林道経由で反対側に回り込み、入り江の付け根のところから逆サイドにアクセスしてみる。こちらからだと橋の全景が一枚に収まるというのは既に知っていることなのだけれど、光線の具合がいただけない。午後の光だと橋の背後から差すため、橋梁が黒っぽく映ってしまう。どうやらこの橋、湖の水位が半分ぐらいで無風状態の晴れた日の午前中でないと綺麗には見えないらしい。
★本日の宿泊地は、道の駅「オーロラタウン93りくべつ」2Fにある宿泊研修施設「オーロラハウス」。陸別の道の駅は大変泊まり難いのでここにしたのだけれど、朝食付き5200円は少々高い。
準備を整えて、沼の原高層湿原に向かう。クチャンベツ登山口の入口から程なく1回目の徒渉。丸木橋を越えるのでなかなか楽しい。林間を少し歩いて2回目の徒渉。こちらも丸木橋でやっぱり楽しい。2つ目の橋を越えた辺りから本格的な登りに。流石は湿地帯の直下にある登山道だけあって、土質は粘土質なので登山道そのものが極端に抉れているのが特徴的。利尻山の登山道も酷いと思ったけれど、ここクチャンベツルートは輪をかけて酷い。膝ぐらいまでの深さの溝になっているところに、直径数十cmにも及ぶ巨岩がゴロゴロしていて、歩き難いことこの上無い。しかも文字通り壁面を這い上がるかのような急登が連続して、これはキツい。これでも数日来の晴天が続いているせいで路面が完全に乾いているから、言わば「最高のコンディション」な訳で、雨でも降ろうものなら「どこが登山道か判らない」凄まじい状態になるらしい。
急登を終えてもまだ登りは続く。ひたすら登り詰めたところで漸く木道が出てきて、ここから沼の原湿原の始まり。800m程木道を歩くと急に展望が開けて、湿地帯の池沼群越しにトムラウシの威容が一気に迫ってくる。思わず歩くのも忘れて風景に見とれる。ここまでの登りは正直かなりキツいものがあるけれど、この絶景と較べてしまえばそんな苦労は何でもない。木道は沼の原湿原の中を延々と走っていて、どこから見てもトムラウシから十勝連峰の姿が美しく見える。今回はトムラウシも十勝岳も登らなかったけれど、正直なところ山は下から眺めるのもいいよな、などと思わなくもなかったりする。特にトムラウシが美しいのは、キャンプ指定地にもなっている大沼から眺めたもの。生憎、風が強くて残念だったのだけれど、無風状態ならは沼に映るトムラウシという絵も期待出来そう。水質環境の悪化で幕営は勧めないとどの登山ガイドにも書いて有るけれど、実際にこの大沼に来てみたら(晴天ならば)誰でも是非一泊してみたいと思うのではないかと思う。
沼の原湿原がどこまで続いているのか、木道が尽きるポイントを探してどんどん進んでいくと、漸く急勾配で降りていく坂に到着。どうやら湿原はこの付近までらしい。が、この勾配を降りて暫く行けば「五色の水場」が有る筈。五色ヶ原までは行く気力がないけれど、「水場」と聞けば行きたくなるのが私の特徴であって…とにかく行くだ行ってみることにする。思いの外に小さな水場で少々拍子抜けだったけれど、水そのものは清冽で美味。
湿原に別れを告げ、再び急斜面を降りる。登るのもキツかったけれど、降りるのも大変な斜面で、地面が濡れている状態だと下りの方が遥かに危険かも知れない。それでも一度通った道を下るのはやはり速くて、11時半には登山口に到着。総歩行時間5時間半、まぁ私にはこれぐらいがちょうどいい。
★クチャンベツに別れを告げ、糠平湖まで南下して今年2度目のタウシュベツ川橋梁へ。糠平湖の水位はかなり上がっていて、橋の半分ぐらいまでは水に浸かった状態。本来ならば「眼鏡状」に見えるぐらいの水位なのだけれど、生憎風が強くて波立ちが激しく、映り込みがはっきりしないのが残念なところ。しかも多客期を前に「橋に上らないで」との看板を新設してあって、これでは立ち入ることが出来ない。然らばと林道経由で反対側に回り込み、入り江の付け根のところから逆サイドにアクセスしてみる。こちらからだと橋の全景が一枚に収まるというのは既に知っていることなのだけれど、光線の具合がいただけない。午後の光だと橋の背後から差すため、橋梁が黒っぽく映ってしまう。どうやらこの橋、湖の水位が半分ぐらいで無風状態の晴れた日の午前中でないと綺麗には見えないらしい。
★本日の宿泊地は、道の駅「オーロラタウン93りくべつ」2Fにある宿泊研修施設「オーロラハウス」。陸別の道の駅は大変泊まり難いのでここにしたのだけれど、朝食付き5200円は少々高い。
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